Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しほんたいへいき
私本太平記(三)
吉川 英治
Lisez 私本太平記(三) (しほんたいへいき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 222 108 caractères · 446 écrans
「なんの、父重明が伺うべきでございますが」
と、そこへ広蓋に載せた種々な音物に、一嚢の砂金まで贈っていた。幕府内の有力な者が地方へ出れば、ところの地頭や守護は、あいさつとして、通例、こういう礼を執ってくる。
「久しくお会いしてないが、大安寺殿にも、お達者かの」
「いえ、父も早や年で」と、客はややくつろいで「――こんどのご道中には、ぜひ旅舎へうかがって、お目にかかりたいといっておりましたが、あいにく風邪をひき込みまして」
「それはいかんな。お大事になされよ。この道誉も、先帝のお身柄を、隠岐ノ判官に渡してさえしまえば、身軽な旅。――帰途にでもまた、お訪ねください」
「父へ、申しおきましょう。……して、ここの出立は」
「それがさ」
と、道誉は、困ったような顔を見せて、
「先帝にも、馴れぬお旅路のせいか、ちと、ご微恙での。……今日にもここは立って、日女道(姫路市)の府までは行き着きたいと思うたのだが」
「では、お日延べで。いや、何かにつけ、ご辛労でしょうな。――して、出雲への道はやはり、日女道から杉坂を越え、美作、伯耆へと越えて行かれますか」
「ま。……どう行っても、難所切所はのがれがたい山路ばかり。