Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しほんたいへいき

私本太平記

吉川 英治

Lisez 私本太平記 (しほんたいへいき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 598 caractères · 254 écrans

Aozora Bunko

とは、偽らぬ常識だった。

これで解る。

さきの後嵯峨のむりな御作為も、御自身、少しでも長く、院政の権栄を、享受していたいためにほかならない。

ひいては、失意久しき後深草が父帝のなきあとはすぐその院政の座を「――いまこそ」と、望んだお気持も解るし、また弟の亀山天皇が「さは、させじ」と兄、後深草の望みを潰滅させた御心理も解らなくはない。

しいて、解らないことを探せば、それはすでに亡き父帝後嵯峨の偏愛の異常さであろう。――死にのぞんで、その後嵯峨は、次のような遺詔(ご遺言)まで残されていたとある。

(……皇位は、今後永久に、亀山天皇の子孫をもって継がせよ。――その代りに、後深草の子孫には、諸国にある百八十所の領地を譲り与えよう。されば以後は、皇位への望みは断て)

これに、ものをいわせて、亀山天皇はまもなく、わが御子を

後宇多天皇

と立て、御自身は、待望の権力を剋ちとった。

ここに哀れをとどめたのは、後深草である。――出家すると言い出された。しかし、後深草に出家されては、生涯浮かばれない側臣がたくさんある。彼らは手をかえ品をかえて、幕府をうごかした。

時の執権は、北条時宗。