Classiques japonais avec furigana
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くうしゅうそうそうきょく
空襲葬送曲
海野 十三
Lisez 空襲葬送曲 (くうしゅうそうそうきょく) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 95 012 caractères · 189 écrans
弦三は恨めしそうに兄を見上げた。「いまに東京が空襲されたら大騒ぎになるから、市民いや日本国民のために、瓦斯マスクの研究が大事なんです」
「瓦斯マスクのことなんか、軍部に委しといたら、いいじゃないか。それに此後は戦争なんて無くなってゆくのが、人間の考えとしたら自然だと思うよ。聯盟だって、もう大丈夫しっかりしているよ。聯盟直属の制裁軍隊さえあるんだからね」
「戦争なんて、野蛮だわ」紅子が叫んだ。
「でも万一、外国の爆撃機がとんできたら、恐ろしいわねエ」
と云ったのは姉娘のみどりだった。
「もう五年ほど前になりますけれど、上海事変の活動で、爆弾の跡を見ましたけれど、随分おそろしいものですねエ。あんなのが此辺に落ちたら、どうでしょう」嫂の喜代子が、恐怖派に入った。
「きっと、爆弾の音を聞いただけで、気が遠くなっちまうでしょうよ。おお、そんなことのないように」みどりが、身体を震わせて叫んだ。
「大丈夫、戦争なんて起こりゃせん」黄一郎が断乎として言い放った。
「ほんとかい」今まで黙っていた母親が口を出した。「あたしゃ清二の様子が、気になってしようがないのだよ」
「清兄さんはネ、お母さん」