Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
そこつひょうばんき
粗忽評判記
山本 周五郎
Lisez 粗忽評判記 (そこつひょうばんき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 942 caractères · 28 écrans
八
「は、仰せ相違なく申伝えまする」
「大儀であった」信継はすっかりまじめになっていた。
久之進は拝揖して辞去した、使者の行先を間違えたばかりではない、とんでもない相手にとんでもない口上を述べてしまった。出雲守の屋敷を出た彼は心なしか顔色も暗く、馬をやるにも放心しているかに思われたが、もう信継の前へ出たときから覚悟はついていたのだろう、飯倉の屋敷へ戻るとすぐ、夜中ながら押してお目通りを願い出た。悪酔をしてすでに寝所へ入っていた明敬は、久之進と聞いて申付けたこともあり、仔細ありげな押しての願いに、間もなく衣服を換えて表へ出て来た。――久之進はいつにも似ず、はるかに退って平伏しながら、「お上、久之進めに切腹を仰付くださるよう」いきなりこう云いだした。
「なんだ、どうしたのだ」
「申訳ございませぬ、お使者先を取違えました」
「間違えたと云って……」明敬は眉を顰めた。「ぜんたいどこへいったのだ」
「出雲守様お屋敷へ参りました」
あっと云って明敬は口をひき結んだ。
八
「今日のお怒りも出雲守ゆえと、そのことのみ考えて参りましたためか、ついうかうかと御門へ入り、しまったと思いましたがすでに遅く、ついに出雲守様と……」