Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふんにょうたん
糞尿譚
火野 葦平
Lisez 糞尿譚 (ふんにょうたん) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 974 caractères · 99 écrans
衛生課長杉山氏であった。呂律も廻らぬほど酩酊し、彼の腕を掴んで、というより腕にぶら下るようにして、しょぼしょぼの眼を細め、さあ、今夜は大いに飲もう、と彦太郎をぐんぐん引き摺り、横町に入りこんで劇場の方に来ると、おでん屋弥次郎兵衛に入りこんだ。引き摺られながら、先刻から茫然として居った彦太郎は、次第に棄鉢な気持になりはじめ、今夜は無茶苦茶に飲んでぐでぐでに泥酔したいと思った。女、酒々、と杉山氏はネクタイの解けたのをだらりと下げて、べたんと腰を下し、人生酒あるかなじゃ、さあ、社長殿、と錫かんをつきつけた。これが何時も市役所で難しい顔をしてがみつけた人であろうかと、彦太郎は妙な気持がしたが、杉山氏は眼鏡の下から細い眼をぱちぱちさせ、小森君、いつも喧しいことばかり云っていたこと、悪く思うてくれるな、職務はつらい、それにどうも政党がうるさい、こんな馬鹿なことがあるか、栄誉ある市庁の役人が、政党にどうして気兼ねせねばならんのか、然し皆馘がこわいのだ、然し、もう僕は恐れんぞ、この間の歎願書問題でも、一途に、俺のやり方が悪いと云う、衛生課長を更迭しろ、と或る者は云っているそうだ。