Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lisez 細雪 (ささめゆき) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 150 580 caractères · 287 écrans

Aozora Bunko

二十八

料理屋へ集ればよい訳であるが、さてその料理屋をきめるについても、此方の独断できめてしまって又差障りがあってもならないし、何かそちらによい案があれば聞かして貰いたい、此方の勝手を云えば、ほんの集合の場所に使うだけなのだから、枉げて雪子さんに承知して貰って、オリエンタルにしてくれると大変好都合なのだけれども、そう云う訳に行かないであろうか、………何もそんなに気にしやはる程のこともないように思うけれども、………と云うのであった。幸子は、ちょうど貞之助が帰宅したので、夫とも話し合った結果、矢張雪子の心持を尊重した方がよいと云うことになり、強情を張るようで済まないけれども、………と、押し返して先方へ譲歩を求めると、では尚よく考えて、明朝改めて打ち合せをしましょう、と云う挨拶であったが、十五日の朝電話があり、トーアホテルでは如何と云って来たので、漸うそれに話が落ち着いた。

二十八

当日は、もうお水取が済んだにしてはうすら寒い日で、風はないけれども、雪模様の、どんよりした空あいであった。貞之助は朝起きるとから、出血はまだ止まらんのんか、と、第一にそれを気にしていたが、午後にも早く帰って来て、どうや、出血はと、又尋ね、気分が悪かったら今からでも断ったらええ、今日のところは僕一人でも勤まるさかいに、と云ったりした。