Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おだのぶなが

織田信長

坂口 安吾

Lisez 織田信長 (おだのぶなが) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 950 caractères · 36 écrans

Aozora Bunko

として反対した。そのとき信長は、勝負は時の運だよ、と言った。彼には、それが全部であり、そして、それだけで、よかったのだ。なぜなら、彼はなすべき用意はしつくしており、そしてイノチをかけていた。してみれば、彼にとっては、あとは運がすべてゞあった。人為のつくされたとき、あとの結果は運という一つの絶対に帰する筈だ。そこには悔いはないのである。百万人の幾人が、自若としてかゝる運を待ちうるであろうか。

織田氏の所領にくいこんで、今川方の大高城があった。今川軍は織田の砦を諸方に蹴ちらしもみつぶしつゝ進んでいたが、やがて大高城にとりついて休養し、兵糧を入れて前進基地とすることが明かであった。信長は大高城の前方左右に丸根、鷲津の二つの砦を構え、佐久間盛重と織田玄蕃にまもらせて、今川勢の進軍を待っていた。

今川勢は丸根、鷲津にせまってきた。その警報が櫛の歯をひくが如くに飛んでくるという夜、信長は軍評定は全然やらず、もっぱら世間話に夜ふかしをして、夜も更けた、もう帰れ、と家来たちに帰宅させた。家老たちは城を出ると顔を見合せ、運の末には智慧の鏡もくもるというが、バカ大将も今日が最後だと云って、てんでに信長を嘲弄しながら夜道を歩いて帰ったのである。