Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんでき

耽溺

岩野 泡鳴

Lisez 耽溺 (たんでき) de 岩野 泡鳴 (いわのほうめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 55 597 caractères · 110 écrans

Aozora Bunko

今一人、実の妹を見たかったのであるが、公園芸者になっているから、そこにはいなかった。

「先生がいらッしゃるじゃないか? ちゃんとお坐り」こう菊子が言ったので、子は渋々坐り直した。

「けいちゃん、お前、役者になるかい?」

「あたい、役者なんか厭だア」と、けいちゃんというのがからだを揺すった。

僕は菊子がその子をも女優にならせるという約束をこの通り返り見ないでいても、それを責める勇気はなかった。

二五

「さア、やるから遊んでおいで」と、菊子は二銭銅をほうり出すと、けいちゃんはそれを拾って出て行った。

菊子も僕を置いて二階へあがった。

二階では、――

「さァ、絶体だ」

「出る、出る!」

「助平だ、ねえ――?」

「降りてやらア」

「行けばいいのに――赤だよ」

「そりゃ来た!」

「こん畜生!」

ぺたぺたと花を引く音がしていた。

菊子がまだ国府津にいた時、僕をよろこばせようとして、

「帰ったら、うちの二階が明いてるから、隔日に来て、あすこで、勉強しなさいよ」と言った、その二階がいつもあのざまなのだろう。見す見す堕落の淵に落し入れられるのであった。未練がないだけ、僕は今かえって仕合せだと思ったが、また、別なところで、かれらの知らないうちにああいう社会にはいって、ああいう悪風に染み、ああいう楽しみもして、ああいう耽溺のにおいも嗅いで見