Classiques japonais avec furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lisez 脱線息子 (だっせんむすこ) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 108 293 caractères · 221 écrans
って、彼方の店主は話が分っていらあ」
「羨ましいなあ」
「この節は日本でも多少伯父さんの応用が利くんだろう。それでなくて銀行会社の連中があんなに大勢来る筈はない」
「しかし僕は何て因果な人間だろう。その伯父さんの店に勤めてるんだからね」
「忠告係、到頭弱音を吹き始めたね」
「△△△だからさ。今日は仕事が手につかない」
「おい」
と新太郎君は一段声を低めた。
「何だい?」
「今日はガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーが横浜へ行くよ」
「然うかい?」
「抜けようか?」
「さあ」
「僕は未だ一遍も行かないんだから察してくれ」
「それは心柄で仕方がない」
「明日が利かないんだから、行こうよ、是非今日、栗林さんに巧く頼んで置く」
「しかし危険だな」
「大丈夫だよ」
「君丈け行き給え。僕は明日行く」
「何故?」
「洋行がフイになると大変だもの」
「何あに、あれはもう動かない。組合へ発表して旅行免状まで願出ているんだもの」
「まあ/\、兎に角この際だ。自重しよう」
と寛一君は考え直したようだったが、結局二人とも抜け出した。
その日、○軍は二年越し△軍に負けていたのを見事雪辱した。応援団は狂喜して文字通り手の舞い足の踏むところを知らない。