Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まいひめ
舞姫
Lisez 舞姫 (まいひめ) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 190 caractères · 33 écrans
余は彼が身のことにかかわりしを包み隠しぬれど、彼は余に向かいて母にはこれを秘めたまえと言いぬ。こは母の余が学資を失いしを知りて余を疎んぜんを恐れてなり。
ああ、委しくここに写さんも要なけれど、余が彼を愛づる心のにわかに強くなりて、ついに離れがたきなかとなりしはこの折なりき。わが一身の大事は前に横たわりて、まことに危急存亡の秋なるに、この行いありしをあやしみ、また誹る人もあるべけれど、余がエリスを愛する情は、始めて相見しときよりあさくはあらぬに、いまわが数奇を憐れみ、また別離を悲しみて伏し沈みたる面に、鬢の毛の解けてかかりたる、その美しき、いじらしき姿は、余が悲痛感慨の刺激によりて常ならずなりたる脳髄を射て、恍惚の間にここに及びしをいかにせん。
公使に約せし日も近づき、わが命はせまりぬ。このままにて郷にかえらば、学成らずして汚名を負いたる身の浮かぶ瀬あらじ。さればとて留まらんには、学資を得べき手だてなし。
このとき余を助けしは今わが同行の一人なる相沢謙吉なり。彼は東京に在りて、すでに天方伯の秘書官たりしが、余が免官の官報に出でしを見て、某新聞紙の編輯長に説きて、余を社の通信員となし、伯林に留まりて政治学芸のことなどを報道せしむることとなしつ。