Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えんしょ

艶書

山本 周五郎

Lisez 艶書 (えんしょ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 25 027 caractères · 50 écrans

Aozora Bunko

半兵衛は女中や下男たちをつれて戻って来た。女中や下男たちは応急手当用の品(卵白とか焼酎とか膏薬とか晒し木綿など)を持って来た。「助かりそうなやつから先にやろう」半兵衛はこう云って燭台の火を増させ、自分で順に負傷者をみまわったうえ、それぞれ手当の指図をしながら、ふと気づいたように、

「出さんはもう帰ってくれ」と云った。

「帰るんですって」

「大目付と町奉行が来る、あとのことがあるからここでかかりあいになってはまずいんだ」

あとのことというのは「郡奉行になる」ことであろう。郡奉行になるとき、この件でかかりあいになっていてはまずい、というのに違いない。だが、刺客のうち生き残る者や、女中たちが知っている、いま帰ったところですぐわかるではないかと思った。

「そういうことはおれが引き受けるよ」半兵衛は笑いながら云った、「酒が途中だけれど初めからそのつもりだったんでしようがない、また飲み直すとしてともかく帰ってくれ」

「初めからそのつもりですって」

「出さんには悪いがね」半兵衛は出三郎の肩を押した、「さあ玄関まで送ってゆこう」

出三郎は笠井忠也のほうを見た。

――このままいってしまっていいだろうか。