Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

五円なんて金、わたし等が、一年働いたって、蓄まりゃせんのに」

「なに情ないこと、いうとるかね。今に、十円、百円の金を、あんな人たちの顔に、打っつけてやるよ」

マンの眼は、妖しく、ぎらぎらと光っていた。しかし、その黒眼勝ちの瞳は、うっすらと、涙でぬれている。

飯代部屋の方から、玉井金五郎が、頭をかきながら、帰って来た。

「敗けた、敗けた。どうも、今日は調子が悪い。甚公から、二枚落しで、四番も立ち投げを食うた」

「金さん」

新之助は、吉田磯吉が、コレラ騒動の新聞を見て、今日、二人を晩飯に招ぶ、といっていることを、ひととおり、話した。

「どうする? おれは、いやじゃが……」

「行ってみよう。吉田磯吉さんの名は、聞いて知っとる。どんな親分か、逢うてみたい。なんでも、ぶっつかてみんことにゃ、わからん」

金五郎の語調は、弾んでいた。

その夜、饗宴は、深更までつづいた。

山下松次は石炭荷役の請負師であるが、手遊びが好きで、土地は勿論、九州一円の顔役とは、その方面のひろい交際があった。そして、山下邸で、四季に一度くらいずつ、相当大きな賭博が開帳される。今度は、その秋の集まりらしかった。