Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
さっきから、悄然と、地に潜る不景気な龍のことばかり考えて、気の滅入っていた金五郎は、マンの雄々しさに勇気づけられて、すこし、元気が出た。しかし、言葉では、
「おマンさん、女だてらに、あまり、事を荒立てん方がええよ」
と、たしなめた。
「それでも、身にふりかかる火の粉は、払わにゃならんけ」
「まあ、ならず者がやって来たら、逃げときなさい。……わたしは、ちょっと、森のところに、行って来る」
金五郎は、貯炭場を出た。
仲仕たちは「病院」といいならわしているが、実際は小さな小児科医院である。松野医師は子供専門なのだが、近くに医者がいないので、いつの間にか、仲仕たちの怪我人をかつぎこむ、外科医院みたいになってしまった。
石炭酸くさい廊下を抜けて、新之助の部屋に行った。若い代診に出逢ったので、容態をきいでみた。傷は二十三ヶ所ほどあるが、派手なばかり、どれも浅いから、命には別状ない――それを聞いて、安堵した。
病室の扉を、あけた。
金五郎は、ノッブを握ったまま、ちょっとの間、立ちすくんだ。まっ白に光る着物が、まず眼に入ったので、看護婦かと思ったのに、それは、昨日見た、洋装の、ハイカラ美人のうちの一人であった。