Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
に行ったとき、全身に、般若の総彫青をした若い男に逢った。その三ン下博徒に逢ったのが、お京を知るきっかけになったのである。
お京の素姓は、まだ、わからない。若い女の身で、鉄火の世界を渡り歩いていることだけは明瞭だが、どんな閲歴を持ち、どんな親分の後楯があるか、さっぱり、わからない。温泉地を経めぐって、地方の旦那衆をカモにしている渡り師のようにも思われるし、彫青の技倆も相当らしいから、そっちの方が本職のようでもある。そういえば、仇っぽい女彫青師の話を聞いたことがあるような気がする。しかし、それがこのお京であるかどうかはわからない。いずれにしろ、金五郎にとっては、謎の女である。そして、金五郎は、以前、お京に、危険な毒を感じていたのに、今、その毒気にあてられていながら、妙に、こころよい夢見心地になっているのであった。
総身彫青の男のことをきいてみると、
「ああ、般若の五郎さん、……さあ、どうしましたかねえ。風来坊だから、風吹くまま、どこをうろついてるやら、わかりはしないわ」
お京は、問題にしていない風だった。
二本ならべた模様のある腕が、鏡に映っている。金五郎の昇り龍が、お京の牡丹の花を、食べようとしているように見える。