Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
おれたちが、燈台沖までも出とるとは、まさか、気がつくまい。角助は、今日の荷役で、ドテラ婆さんに忠誠を示す、一番手柄を立てるつもりじゃろうが、あべこべに、大眼玉を食うぞ」
「ドテラ婆というのは、はげしい奴らしいなあ。誰かを殺そうという目安をつけたら、その相手の後の方に立って、合図に、右手をあげる。そしたら、子分が、その男を斬る。そんな話を聞いたよ。人間を殺すのを、大根か、茄子を切るくらいにしか、考えとらん奴ばっかりじゃけ、困るわい。ボーシンも、気をつけたが、ええばい」
「おれは、喧嘩は嫌いじゃけ、斬られはせん。斬られそうになったら、三十六計、逃げだすよ」
その金五郎の言葉で、笑い声が起った。
若松港内は静かであるが、ここまで来ると、さすがに、波が高い。防波堤には、白いしぶきがあがっている。燈台の真下になる暗い海上に、二隻の大伝馬船が浮き、舷側に、夜光虫を青白く光らせながら、パナマ丸の入港を待っているのだった。
一隻には金五郎、別の一隻には、「六ゾロの源」が、統率役として乗っている。煙草を吸う火のほか、明かりはつけていない。
金五郎の乗っている船の艫には、大川時次郎が、膝をかかえてしゃがんでいた。