Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
心内ははげしく動揺していたけれども、表面は、この新しい仕事に嬉々として、没頭しているように見えた。
「やっぱり、マン坊はちがうのう」
武十旦那も、彼女の働きぶりに、大満悦である。毎日、面とむかって、ほめる。
「いンね、旦那さん、つまりません」
「一等葉を、日に三杯もつくるなんて、機械よりも、よう、やりんさる。五等葉でも、三杯、なんぼうにも出来ん者もあるとに……」
煙草葉は、よい部分、わるい部分と、一等から五等までに分けられる。それをきざむのだが、一日に、一等葉を一杯(一貫六百目)つくるのも、なかなか骨だった。それを、マンは、正確に、三杯つくった。ぞんざいにきざむ五等葉なら、六杯ぐらい作る者もあった。一杯の賃銀、三銭から四銭。
「マン坊、村長さんとこの敬やんの嫁女になるげなのう」
或る日、工場で、武十旦那からそういわれて、びっくりした。きいてみると、マンが、煙草工場に採用されたことも、女工頭になったことも、すべて、二男坊の顔と口ききとによるものだということであった。マンは、唖然とし、嘔吐をもよおした。
敬造は、谷口家を、毎夜のように、訪れて来るようになった。