Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
「皆さん、次は神保町でございます。お降りのお方、お乗り換えのお方は、お支度を願います」
どっと、車内に、笑い声がみなぎった。
新米車掌は、頭をかいている。
こういう調子なので、目的地まで、長い時間かかった。上京第一歩から懲りた金五郎は、掏摸を警戒して、懐中物の用心は怠らなかった。車中は身動きひとつ出来ない。
やっと、東京駅前着。
昨日の交番に行った。
「ここでは、そんなこと、わかりませんな。本署に行って下さい」
巡査に、うるさそうに、そういわれて、丸ノ内署を訪れた。
入口の裸ベンチで、長いこと待たされた。北九州の親分として、若松警察署に行くと、大びらで通る顔も、東京のまん中では、一田舎者にすぎなかった。おまけに、変な老掏摸などに面会に行ったので、若い警官から、胡散くさい眼で見られ、鼻であしらわれた。剣もほろろの扱いである。金五郎の左額には、なお、大きく、角助に斬られた刀痕が残っている。縫った後が三日月形にふくれ、額から頭の部分に、半分食い入っていて、そこだけ、いまだに頭髪が生えない。醜いというほどでもないのだが、それを不遠慮にじろじろと見る刑事もあった。