Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

勝則が生まれたとき、籍がなく、やむなく、永田杢次の二男として入籍した。ようやく、若松に寄留し、勝則を玉井の籍に入れようとしたが、「養子」としてしか、記帳を許されなかった。規則がやかましい。法律のことなど何ひとつわからぬ金五郎夫婦は、途方に暮れた。すると、井上安五郎が、

「そんな話なら、原田三百代言君にかぎる」

そういって、紹介してくれたのであった。

「若松新聞社」をたった一人で経営していた原田雲井は、福岡の士族で、父が判事、若いころは、裁判所の書記をしていたことがあるので、法律には明かるかった。この原田の献身的な努力の結果、勝則は、はじめて、玉井家の長男として、戸籍が訂正されたのである。このため、金五郎夫婦は、原田へ深い感謝の念を抱いていた。そして、この奇人ではあるが、親切で、実践力に富む原田雲井は、いつか、玉井家の家族の一員のように親しくなり、なにかと玉井家の相談相手になるようになっていたのである。

「家内が、晩のおかずば買い出しに、町に出とるもんじゃけん、お茶も出されんが、……」

そういって、台所の方を眺めまわしてから、やっと、気づいたように、

「そら、そうと、勝則君、なんか、用じゃったとな?」