Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
た気分になって、それを待とうと思った。
「さあ、ババンに負んぶしなさい」
そういって、熱のあるという末子、十二歳の千博を、ヨネが便所につれて行く気配が聞えた。
どうしたのか、猫がしきりに鳴いている。
金五郎は、日記の前の方をパラパラとめくってみた。「禁煙」「禁酒」「禁慾」「禁バクチ」「マゴコロ」「威張ルナ」「忍耐」――そんな字句が、欄外のいたるところに、書いてある。
(どの一つも、実行出来んじゃないか)
泣きべそのような、自嘲の苦笑を浮かべた。
頁一杯に、「今ニ見テオレ」とだけ書いてある日が、数ヶ所あった。
「金さん、まだ起きちょるのかな?」
ババンの声で、電燈を消した。
勝負
三味や鼓の音が、晩春の朝の空気をなまめかしくふるわせて、検番の稽古場から流れ出る。温習会の日も近づいたので、最後の馬力をかけているらしい。
そこへ、のれんを割って、
「おごめん」
胡蝶屋豆八が、ひょこんと、顔を出すと、ワアッと、芸者たちが、躍りかかるように、群がって行った。
「おいおい、無茶すんな。死んでしまうがな」
一時に落ちかかって来た、巨大な花びらに似た女たちの下敷きになって、小柄な豆八老人は、悲鳴をあげた。