Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

それぞれ、自分の所属する団体に、或いは、個人的に、席を取っていた。

「エーイ、ラムネはよろし?」

ラムネを詰めた小箱をかついで、女の売り子が客をかきわけながらやって来た。

「ラムネを三十本ほどおくれ」

金五郎が声をかけた。今日は、聯合組も、家族づれが多かったので、そのために註文したのである。亭主連中は酒を飲んでいる。もう呂律の廻らぬ者もある。三十本はないというので、あるだけを買いしめ、金五郎は、女房子供連中に配ってから、「わたしはラムネが強いとばい」そういって、笑いながら、自分も飲んだ。「やあ、玉井さん、来とんなさるな?」

便所にでも行くのか、狭い通路を通りかかった、五十がらみの、半白の五分刈り頭の男が、上下に派手にならんだ金歯を光らせながら、声をかけた。連歌町遊廓で、一番大きな「いろは」という貸座敷を経営している矢崎新兵衛である。口の悪い原田雲井が、いつも、「民政党候補はガラクタばっかり、中でも、無学文盲の女郎屋の助平狒々」といっている男だ。

「こりゃあ、矢崎さん」と、金五郎は、愛想よくふりむいて、「いよいよ、選挙も近まりましたなあ」

「そうですたい。