Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

「来やがれ」

「来やがれ」

肩を大きく波打たせて、呟く。

「連歌町遊廓」という石柱の立っているところで、一人の奇妙な武者が、出たり入ったりしている。鎧、兜、兵隊靴、右手に日本刀、左手に槍、背に猟銃、腹巻にはピストルをさしこんでいて勇ましい。あたりをうかがい、誰も見えないと、

「どいつでも、こいつでも、来てみれ」

肩怒らして、大声でどなる。四方を睥睨する。見物に対する虚勢らしい。戦闘員がやって来ると、悠々と石柱のかげに引っこむ。兜の下に黒い面をかぶっているので、どちら方かわからない。

形勢は混沌としている。

栗田銀五は負傷して、一の子分の加賀新七が、屋根づたいに、親分を背負って逃げた、という噂が飛んだ。

「島崎が死にもの狂いになっちょるもんじゃけ、友田は、家のなかに隠れて、ぶるぶる、ふるえちょるということばい」

どこから出るのか、そんな報道が、街の人々の口を賑わせている。

「警察はなんしょるとかな?」

「警察の手にゃ負えんよ。軍隊が出動して来よるちゅう話じゃった」

「死人が何人あったじゃろか?」

「さあなあ?……」

高山病院の手術室に、森新之助は、瀕死の姿で、横たわっていた。