Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
あたかも、いつか、河豚に酔って帰ったときのように、半ば正気をうしなっているらしい。浄瑠璃の肩衣は脱いでいるが、袴はつけている。跣足だ、刀を抜きつれた白鉢巻の男たちが、四五人、金五郎を遠まきに囲んで、金五郎の動く方向に、動いている。
マンは、その中に、馬を突っこんだ。
「お父さん」
馬上から叫ぶと、身体を屈して、金五郎の腕をつかんだ。どこから、そういう力が出たのか。金五郎の身体は、軽々と、馬上に引きあげられた。これまで、マンの生涯に鍛えられ、蓄えられて来たすべての力は、この一瞬のために、あったのかも知れない。
夫婦を乗せた馬車馬は、尻株に刀を投げつけられて、いななきながら、雪のなかをひた走りに走った。
夫をしっかりと抱いているマンの眼に、銃剣を持った兵隊たちの姿が映った。ラッパの音が聞えた。
家に帰った。
ババンをはじめ、「ノロ甚」や、近所の人たちが集まって来た。仕事を休んでいた子分の数人も飛んで来た。みんなの顔は憂色につつまれている。
金五郎はかつぎこまれて、蒲団に横たえられても、人事不省のままだった。子分が高山博士を呼びに走ったけれども、なかなかやって来ない。