Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
そこで私は父への思い出もふくめて、パリーで「懐中ランプ」を買って来ることに定めたのである。
ヨーロッパの旅は約二ヵ月だから、帰国するころは『花と龍』上下二巻が美しい本になっているころであろう。早く母に見せたい。――駄目だ。また涙が出て来た。泣き虫で仕様がない。父も母も泣き虫だったが遺伝らしい。もうペンを擱こう。
昭和二十八年五月二十七日。東京にて。
解説
火野葦平
『糞尿譚』以来、郷里若松を舞台にした小説はたくさん書いたけれども、その中で、『花と龍』は一番長い作品であると同時に、私としても力をこめたものである。父玉井金五郎と母マンとの生涯を書きたいということは、久しい間の宿願であったが、読売新聞に連載を依頼されたので、やっと思いを果すことが出来た。この小説は、昭和二十七年六月二十日から二十八年五月十一日まで、三百二十四回、連載された。
しかし、この小説が書かれる機縁を考えてみると、当時の読売新聞文化部長細川忠雄氏に感謝しなければならない。パージが解除された直後、池上徳持町の家(長谷健と同居生活時代)に訪ねて来た細川氏は、読売にも連載を書いて欲しいといったが、すでに、ひとつのプランをたずさえていたのであった。