Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lisez 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 741 caractères · 486 écrans
」と答えた。恐らく鳴尾君の讃美歌は天上のエホバの御座にまでとどいたことであろう。私は時に鳴尾君の祈祷の姿を瞥見することがあった。鳴尾君は私達の眼につかぬようにつとめて気をつけていたようではあるが、そういう時私は自分が大事なものを失くしてしまったような気持になった。隠れたるに見給う神に祈を捧げている鳴尾君の姿には、使徒トマスとかアンデレとかを彷彿させるものがあって、私はひどく心をそそられたのである。バンカラな不良学生がお行儀のいい優等生にふと感ずる郷愁のようなものかも知れなかった。
私達塾生の日課は主として印刷所で介山居士の著書や雑誌「隣人之友」を組むことであった。輪転機がないため印刷することが出来ないので、植字したやつをその都度大竹さんが東京羽村間を往復して印刷屋へ運搬した。植字は専ら村木さんがこれに当り、鳴尾君と私の二人が文選を受け持ち、田中さんは近眼だったので主に解版の仕事をやってもらった。私は日ならずして文選の仕事に熟達した。旬日を出ずして一日に九ポで八箱は拾えるようになった。自分でも意外であったがはたの人も驚いた。この仕事はあるいは自分の性に適するかも知れないと思ったが、しかし私の能率はそれ以上は決して上らなかった。