Classiques japonais avec furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lisez 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 741 caractères · 486 écrans
」とか「明日は二菜だぞ。」とか云ってたのしんだ。)食器は瀬戸ひきのもので、お鉢と茶椀と汁椀(菜椀でもある。)とつけものの皿とであった。私はお鉢へもらった飯を茶椀へ少しよそって、それを食べる間に、みそ汁を半分以上吸ってしまい、そして汁の少し残っている椀へお鉢の飯をみんなあけて、そして御飯に汁を少しずつ浸み込ませて食べる、少しむせる思いで、……そんな食べ方をした。こうすると少しは余計食ったような気がしたのだ。一度試してからずっと続けてやっていた。或る時その人が私のそばへきて、ふと見て云った。「オヤ、お前、汁はどうした?……呑んじゃったのか?」私はあかくなって、小さい声で云った、汁椀の飯を箸で指し、「この下にあるんです。」その人は一瞬黙ってしまったが、云った。「尋常に食べろよ。」私を蔑しむような色は少しも見せずに。私はかすかにうなずいた。それからは尋常に食べた。
そしてどうやらその冬も過ぎた頃には、私のここでの生活も峠を越えてしまった状態で、日々がきまったものになってきていて、気持も落ち着いたまあ余裕のあるものになっていた、(私の刑期は八ヶ月で既にその半ばは過ぎていたわけなのだ。