Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
らくらいのあと
落雷のあと
豊島 与志雄
Lisez 落雷のあと (らくらいのあと) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 072 caractères · 14 écrans
「遅刻の理由を、はっきり説明したまえ。」と水町は太い声を出しました。
立川は没表情な顔で言いました。
「あとで始末書を書いて差出すことにします。どうせ仕事はありませんから……。」
水町は太い眉をぴくりと動かしましたが、何とも言いませんでした。その隙に、立川はお辞儀をしてその室から出ました。
彼は自席に戻って、紙と筆墨を用意しました。ぺンよりは毛筆で書くべきだと考えたのです。そして墨をすってるうちに、先ず弁当を食べることにしました。
同僚たちはなんだか不審そうな眼を彼に向けながら、弁当を食べていました。事務が殆んど無くなってから、新聞や雑誌や図書を読むのは自由でしたが、高声での無駄話はやはり禁ぜられていました。
立川の弁当には珍らしく米飯がはいっていました。それを箸でつっつきながら、彼の心を領している一種の哀感は更に深まるばかりでした。
あの、前夜の落雷の前から、彼はその哀感に浸っていました。哀感を以て見れば、周囲も自己もすべてが、硝子張りの中にでもあるかのように、或る距りを置いて眺められました。
その日、妹は矢野さんの家に手伝いに行きました。空襲があるようになってから、矢野さんのところでも人手が少くなり、母がちょいちょい手伝いに行っていましたが、その母が急に弱ってきてから、自然と妹が代りをするようになって