Classiques japonais avec furigana
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がもううじさと
蒲生氏郷
幸田 露伴
Lisez 蒲生氏郷 (がもううじさと) de 幸田 露伴 (こうだろはん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 65 772 caractères · 128 écrans
辞世の歌の「限りあれば吹かねど花は散るものを心短き春の山風」の一章は誰しも感歎するが実に幽婉雅麗で、時や祐けず、天吾を亡う、英雄志を抱いて黄泉に入る悲涼愴凄の威を如何にも美わしく詠じ出したもので、三百年後の人をして猶涙珠を弾ぜしむるに足るものだ。そればかりでは無い、政宗も底倉幽居を命ぜられた折に、心配の最中でありながら千ノ利休を師として茶事を学んで、秀吉をして「辺鄙の都人」だと嘆賞させたが、氏郷は早くより茶道を愛して、しかも利休門下の高足であった。氏郷と仲の好かった細川忠興は、茶庭の路次の植込に槙の樹などは面白いが、まだ立派すぎる、と云ったという程に侘の趣味に徹した人だが、氏郷も幽閑清寂の茶旨には十分に徹した人であった。利休が心窃かに自ら可なりとして居た茶入を氏郷も目が高いので切りに賞美して之を懇望し、遂に利休をして其を与うるを余儀無くせしめたという談も伝えられている。又氏郷が或時に古い古い油を運ぶ竹筒を見て、其の器を面白いと感じ、それを花生にして水仙の花を生け、これも当時風雅を以て鳴って居た古田織部に与えたという談が伝わっている。織部は今に織部流の茶道をも花道をも織部好みの建築や器物の意匠をも遺して居る人で、利休に雁行すべき侘道の大宗匠であり、利休より一段簡略な、侘に徹した人である。