Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くらのにかい

蔵の二階

豊島 与志雄

Lisez 蔵の二階 (くらのにかい) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 351 caractères · 27 écrans

Aozora Bunko

カヨは憐れむように言う。

「あんなお粗末な家をつくって、どうするつもりでしょう。こんど戦争になったら、ひとたまりもあるまい。それに比べると、うちは安心ですよ。」

再び戦争が始まるものと、彼女は確信してるのである。戦争になれば、この前と同じ情況になるものと、思ってるのである。だから、土蔵は最も安全なのだ。

隣りに、鉄管を扱う家があった。径二十センチほどの長い鉄管を、トラックに満載してどこからか運んで来、空地にそれを積み重ね、暫くすると、またトラックに満載して、どこかへ運び去るのである。その家が、新たに建て増しを始めて、白井家の敷地とすれすれに地割りをした。カヨはその方へ気を配った。

「家というものはね、地境いから軒先三四尺は離して建てるものですよ。お隣りはどんな建て方をなさるか知れないが、地境い一杯に建てられるといけないから、前以て注意しといてあげなさいよ。」

三四尺のことなら、どうだってよい、と桂介は思った。

「三四尺といっても、火事の時にはたいへん違います。」

隣家の火事の場合を、カヨは考えてるのである。こちらで新築はしないつもりでも、現在の土蔵の住居に関係があるのだ。