Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
われはうたえども やぶれかぶれ
蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ
室生 犀星
Lisez 蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ (われはうたえども やぶれかぶれ) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 726 caractères · 90 écrans
て何になさるお心算ですと答え、あの男のことでは一さい味方をしてくれないふうを見せていた。私は井荻の同感の情意という奴がほしかったのだ。こういう二人きりで聞いたり見たりしている場面では、井荻しか見ていないのであるから幾ら急いだって礼儀も知らない方だというくらいの、味方の言葉が入りようだったのだが、彼女はそれを頑として言葉に現わさなかった。相手がむやみに怒っていると反対にそれとは無関係な気詰りがつづくと、どうしても同情の表現が出来ない場合と時がある、井荻はいまそんな所にいるのか知らと私は口を噤んでしまった。
この日も何処の何号室から出て来たのか、ちょっと判断しにくい早さで廊下をすり抜けて来た例の男は、すばやくエレベーターの下降標識の矢印の釦を押して了った。私の手押車が廊下からエレベーターの前の空廊にはいった間際であった。エレベーターは停りその男はすべり込んで内部の釦を押したらしく、昇降機はどちらから見ても同じ形の四角な内部をちょっと見せたまま下降して行った。私は井荻看護婦に言った。これでもあなたは私に味方をしてくれないつもりですかと、人間の心の動きを私は突きこんでまともに見たくなってそう言ったのだ。