Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かにこうせん

蟹工船

小林 多喜二

Lisez 蟹工船 (かにこうせん) de 小林 多喜二 (こばやしたきじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 61 890 caractères · 125 écrans

Aozora Bunko

浅川は川崎船の胴体を指先きで、トントンたたいていた。

「これアどうしてバンとしたもんだ」ニャッと笑った。「引いて行くんだ」

そして第36号川崎船はウインチで、博光丸のブリッジに引きあげられた。川崎は身体を空でゆすりながら、雫をバジャバジャ甲板に落した。「一働きをしてきた」そんな大様な態度で、釣り上がって行く川崎を見ながら、監督が、

「大したもんだ。大したもんだ!」と、独言した。

網さばきをやりながら、漁夫がそれを見ていた。「何んだ泥棒猫! チエンでも切れて、野郎の頭さたたき落ちればえんだ」

監督は仕事をしている彼らの一人々々を、そこから何かえぐり出すような眼付きで、見下しながら、側を通って行った。そして大工をせっかちなドラ声で呼んだ。

すると、別な方のハッチの口から、大工が顔を出した。

「何んです」

見当外れをした監督は、振り返ると、怒りッぽく、「何んです? ――馬鹿。番号をけずるんだ。カンナ、カンナ」

大工は分らない顔をした。

「あんぽんたん、来い!」

肩巾の広い監督のあとから、鋸の柄を腰にさして、カンナを持った小柄な大工が、びっこでも引いているような危い足取りで、甲板を渡って行った。