Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちまんだらしちょうぶし

血曼陀羅紙帳武士

国枝 史郎

Lisez 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 88 970 caractères · 176 écrans

Aozora Bunko

(どうして、こう、俺は素直な気持ちになったのであろう。……先夜は、頼母めを苦しめようために、手を触れさえしなかったお浦という女を、手に入れたなどと偽わり云ったのに。……いまに至ってそれを取り消すとは)

――左門には、その理由がわからなかったが、しかし、その理由は、栞というような、本当に無邪気な、純な処女と、罪のない、子供同士のような話をし、腹の底から笑ったことが影響し、彼の心が、人間本来の「善」に帰ったからであるかもしれない。

「動くか、頼母!」

しかし、突然、左門は一喝し、グルリと体を廻し、紙帳の、側面の方へ向き、刀を差し付けた。

「紙帳の内と外、見えぬと思うと間違うぞよ。……紙帳の中にいる左門こそ、不動智の位置にいる者じゃ。左へも右へも、前へも後へも、十方八方へ心動きながら、一所へは、瞬時も止まり居坐らぬ心の持ち主じゃ。眼光は、紙背に徹するぞよ! ……嘘と思わば証拠を挙げようぞ。……汝、今、紙帳より一間の距離を持ち、正面より側面へ移ったであろうがな。……現在は同じく一間の距離を持ち、紙帳の側面、中央の位置に立ち、刀を中段に構え、狙いすましておろうがな。