Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちまんだらしちょうぶし

血曼陀羅紙帳武士

国枝 史郎

Lisez 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 88 970 caractères · 176 écrans

Aozora Bunko

総州松戸の五郎蔵持ちと書かれた板囲いを眼に入れると、頼母は、足をとめ、

「これが五郎蔵の賭場か、どれはいってみようかな」

と呟いた。

というのは、不幸な飯塚薪左衛門親子を苦しめる、五郎蔵という、博徒の親分の正体を見究めようために、やって来た彼だからである。そうして、彼としては、機会を見て、五郎蔵と話し、何故薪左衛門を脅すのか? 事実、薪左衛門は有賀又兵衛であり、五郎蔵は来栖勘兵衛なのか? 野中の道了塚で、二人は斬り合ったというが、その動機は何か? 野中の道了塚の秘密は何か? 等をも確かめようと思っているのであった。

それにしても飯塚薪左衛門の屋敷から、この府中までは、わずか一里の道程だのに、なぜ三日も費やして来たのであろう?

彼は三日前のあの夜、薪左衛門の屋敷で、ああいう事件に逢ったが、それから躄り車を押して、栞共々、庭から屋内へ、薪左衛門を運び入れた。屋敷の中は大変であった。五人泊まっていたという浪人のうち、一人は斬り殺されてい、一人は片足を斬られてい、後の三人の姿は消えてなくなっていた。片足を斬られた浪人の語るところによれば、紙帳を釣って、その中にいた五味左門と宣る武士によって、この騒動が惹き起こされたということであった。