Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まちはふるさと

街はふるさと

坂口 安吾

Lisez 街はふるさと (まちはふるさと) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 193 435 caractères · 389 écrans

Aozora Bunko

それは記代子の値打に関することではなかった。人間が元々そういうものなのだ。しかし、同時に、万人がいたましくもあり、高くもあるのだ。

夕刊を読んでいると、映画欄の下段に、キッピイの店の広告がでていた。麗人を求む、とある。記代子が酒場で働く意志があるとすれば、あの店はよろこんで使うだろう。しかし、あの店にいないにしても、他の店にもいない理由にはならない。礼子の観察によれば、記代子は女給の生態が、つまらなくなかった、おもしろかった、というのである。

放二の部屋には、ルミ子や八重子や数人の女たちが、生菓子と果物をたべていた。ほかの女たちはシュミーズひとつであったが、ルミ子は服をつけていた。いつもルミ子はそうであった。

「記代子さんて方の屍体、まだ、あがらないんですか」

八重子が放二にきいた。

「え? 記代子さんが自殺したんですか」

放二はおどろいて訊きかえしたが、彼女らが記代子のことを知るわけがないことに気がついた。今よんできた新聞にも、そんな記事はでていなかったはずである。

「誰かそんなことを言った人があるんですか」

八重子は笑った。

「青木さんがルミちゃんちへ遊びにきて、今しがた帰ったばかしなんです。