Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まちはふるさと
街はふるさと
Lisez 街はふるさと (まちはふるさと) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 193 435 caractères · 389 écrans
「あと三四日で、お帰りです」
「なア、北川さん。ぼくは、もう、今夜は君のソバから離れないぜ。君のうちへ泊めてくれたまえ。それがいけなかったら、ぼくの宿へ泊ってくれたまえ。もう、こうなったら、はなすものか。君こそは、わがイノチの綱ですよ。君またワレに憐れみを寄せたまえ」
青木は必死であった。
放二はうなずいて、
「ぼくのアパートでよろしかったら。おかまいはできませんが」
「ありがたい。実に、君は心のやさしい人ですよ。君の善良な魂すらも疑るような、ぼくの泥まみれの根性をあわれんでくれたまえ。ぼくは容赦なく君にあまえるよ。君あるによって今夕の勘定を救われ、君あるによって明日に希望を託し得。いつもギリギリの戦場、最後の線に立てられてさ。敗残兵の自覚がもてないところが哀れでもあり、ミソでもあるというわけらしいな」
青木は安心したらしく、酒をたてつづけに呷りだした。
「北川さん。ちょッと」
礼子は放二を廊下へよびだして、
「大庭さんのお宿は、どこ」
きびしくせまる態度である。
「定宿はありますけれど、そこへお泊りとは限りません」
「定宿はどこですか」
「ぼくの一存で申上げるわけにいかないのです。