Classiques japonais avec furigana
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ぶたきちとヒョロこ
豚吉とヒョロ子
三鳥山人
Lisez 豚吉とヒョロ子 (ぶたきちとヒョロこ) de 三鳥山人 (みどりさんじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 55 498 caractères · 111 écrans
おれも飲もう」
と、二人で樽を抱えてグーグー飲んでいるうちに、いつの間にか酔い倒れてしまいました。
やがて夜が更けて、家中が静かになって鼾の声ばかりきこえるようになりますと、表の方へゾロゾロゾロゾロと沢山の靴の音がきこえて来ましたが、その時ふッと眼をさました無茶先生が、何事かと思って雨戸のすき間からのぞいて見ますと、それは隣の町から無茶先生たちを捕えに来た兵隊の靴の音で、見る見るうちに三人の泊っている宿屋は兵隊に取り巻かれてしまいました。しかもその兵隊達はみんな、無茶先生の香水を嗅がせられて嚔の出ないように、鼻の上から白い布片をかぶせて用心をしています。
それを見ると無茶先生は可笑しいのを我慢しながら、
「よしよし。きのうおれに香水を嗅がされて死にそうになったので、魔法使いだと思って捕えに来たのだな。しかも鼻ばかり用心して来るなんて馬鹿な奴だ。そんならも一度驚かしてやる」
と独言を云って、鞄の中から小さな瓶を取り出して、中に這入っていた粉薬を傍にあった火鉢の灰の中へあけて、スッカリ掻きまわしてしまいました。
それから今度は下へ降りて、宿屋の台所へ行って塩を沢山と、物置へ行って六尺棒を一本と、大きな鋸を一梃と、縄の束を一把と取って、又二階へ帰りますと、何も知らずに寝ているヒョロ子と豚吉にシビレ薬を嗅がせ初め