Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あかいらくだ

赤い駱駝

梅崎 春生

Lisez 赤い駱駝 (あかいらくだ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 820 caractères · 24 écrans

Aozora Bunko

こいつはやはり経験した者じゃなければ、この味は判らないだろ」

このちょび鬚を立てた特務中尉は、おれたちの顔を見廻しながら、すこしばかり得意そうな表情でこの話をむすんだ。この中尉は割に気のいい男で、おれは好きだった。中学校に行っている子供がいるという、邪気のない男だった。こんなのは特務士官にはめずらしい。ふつう海軍の特務士官は、みょうにひねくれたところがあって、おれたち一夜漬けの予備士官にへんな反感をもっていたもんだ。考えてみると、それも無理ないやね。こちらは一年やそこらの訓練だけで、実際にはろくな仕事も出来やしないのに、けっこう一人前の士官づらをしているんだ。十年も十五年もこの道でたたきあげた彼等にすれば、どんな点からも、腹が立って仕方がないことばかりだろう。けちをつけたい気持もわかるよ。しかしおれは何も好きで海軍に入った訳でもなし、どのみち消耗品として死なねばならぬことは判っていたんだから、あまり気にもしなかった。つまりおれたちは小姑の多い家にきた嫁みたいなものよ。本気でいじめる気持がなくても、自然とあらさがしみたいになるんだ。だからおれたちの中でも、一番あらの多い奴がつらくあたられたんだ。