Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lisez 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 864 caractères · 44 écrans

Aozora Bunko

それで、その仏像の所在を知らせるか、当の賊を訴えて出た者には褒美を与える、ということだったのである。

――なにか思い当ることでもあるのか。

松蔵はそう問い返した。

おくには頷いた。半月ばかりまえに、外から帰って来た富三郎が、天床裏へなにか隠すのを見た。悪いなかまとつきあっているし、ようすがおかしいので、そのときはまったく気づかないふりをしてい、亭主の留守にそっと取り出してみた。それは風呂敷と渋紙で包んであり、中に一躰の仏像がはいっていた。高さ一尺二寸ばかりのかなぶつで、どうやら南宗院の釈迦像だと思われる。そこでおくには相談に来たと云った。

――もし銀二十五枚が貰えるなら、窮迫した家計も凌ぎがつくし、富三郎のためにもいいと思う、このままでいったら悪事が重なって、やがては島流しか、獄門に曝されるようになるかもしれない、むしろいま捕まって牢屋の苦しみを知れば、改心してまじめな人間になるだろうと思う。

だから鬼になったつもりで、訴人しようと考えたのだがどうだろうか、という話であった。

松蔵はむろんそれがよかろうと答え、すぐにおくにといってその仏像を見、まさにそれと思われるので、持ち帰って自分が預かった。