Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Lisez 赤外線男 (せきがいせんおとこ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 38 889 caractères · 78 écrans

Aozora Bunko

そこは、帆村探偵と白丘ダリアとが並んである丁度その横だった。

「もうこれで皆さん全部お揃いですか」

警官の映写技師が、一番後方から声をかけた。

「うん、揃ったぞ。もう始めて貰おうか」

帆村のうしろにいた捜査課長が声をかけた。

「じゃ始めます。あれを演る前に、一つ調子をつけるために、実写ものを一巻写してみます。ウィーンの牢獄です」

スクリーンの上へ、サッと白い光が躍ると、室内の電灯がパッと消された。一座はハッと緊張した。まずスクリーンの明るさで、室の中は暗闇だというほどではないが、しかし椅子の下、後方の両脇などには、小暗い蔭があった。それにこうして平然と、画面に見入っていていいものかしら、赤外線男の出てくるには屈強な地下室ではないか。

しかし一巻の映画は、極めて短いものであった。そしてまだ映画がうつっているのに、早くも電灯がパッと明るく室内を照らした。

「さあ、いよいよこの次だ」

「一体どんな映画なのだろう」

人々は胸のうちに、あれやこれやと想像をめぐらせた。

「私を外へ出して下さい」潮十吉は隣りに遊んでいる警官に訴えた。

「いや、ならん」

警官の声はあっけなかった。