Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Lisez 赤外線男 (せきがいせんおとこ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 38 889 caractères · 78 écrans

Aozora Bunko

ダリアはこの事を勿論感づいた。しかしだネ、彼女は悪魔だけに賢明だった。事を荒立てる代りに、一層深山の弱点を抑えて、徹底的にこれを牛耳ってしまう考えだった。ところがあの騒ぎによって彼女の身体に大きな異変が起った。それは飛んで来た硫酸に眼を犯され、右眼は大した損傷もなかったが、左眼はまるで駄目になった。結局右眼一つというようなことになってしまった。しかし左眼が潰れたことが異変というのじゃない。左眼が潰れたために、残る一眼が急に機能が鋭くなったんだ。左右の肺の一つが結核菌に侵されて駄目になると、のこりの一方の肺が代償として急に強くなり、一つで二つの肺臓の働きをするなどということは、医学上よく聞くことだ。それと似て、ダリアは左眼の明を失うと同時に、右眼の視力が急に異常な鋭敏さを増加した。元々ダリアの右眼は、左眼よりも物が赤く見えるといっていたが、赤い光線を感ずる神経が発達していたんだ。そんなわけだから、一眼になって異常な視神経の発達により、普通の人には到底見えない赤外線までが、アリアリと彼女の網膜には映ずるようになったのだ。普通の人が暗闇と思うところでも、ハッキリ視える。