Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おどるちへいせん
踊る地平線(上)
谷 譲次
Lisez 踊る地平線(上) (おどるちへいせん) de 谷 譲次 (たにじょうじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 168 926 caractères · 332 écrans
『あら! ひどい風ね。』
『こうなると運を天にまかせるんだね、文字どおり。』
見送り人の一団が遠くに――こわいとみえてそばへは来ないで――かたまって、やたらに手をふったりカメラを向けたりしている。このところちょっと「生きては再び地を踏まず」といった感慨が私たちを東洋的に昂然とさせる。言われるまま機のまえに並んでミス・ノリスのれんずへ社交用微笑を送りこんだのち、車掌――じゃない、機掌だ――に急き立てられて、他の乗客とともにどやどやと階段をのぼって機の横腹に開いている入口をくぐる。
フォウドのタキシが走り出すまえのような、へんに舞踏的な震動だ。
が、何という愉快な小客間! 機首が高いので坂のように傾斜している細長いキャビンに、両側に窓、みどり色のカアテン、それに沿って片っぽに十人ずつ二十の座席、緑いろ――そもそも緑色は人の神経を鎮静させる効用をもつ――びろうど張りのふくよかな肘掛椅子、上に網棚、まんなかに通路、絵笠をかぶった電灯、白服の給仕がひとり――「空をゆく応接室」と言っていい。
一同またたく間に席へつく。中央部が一ばんいいと聞いていたので、ふたりは素走っこく立ちまわって背後から五番目へ左右に別れて腰をおろす。