Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おどるちへいせん

踊る地平線(上)

谷 譲次

Lisez 踊る地平線(上) (おどるちへいせん) de 谷 譲次 (たにじょうじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 168 926 caractères · 332 écrans

Aozora Bunko

が、不思議なことには、夜どおし一人でしゃべり続けて疲れたせいか、話しているうちにアンリ・アラキは、だんだん当初の親分的な無頼さを失い、それとともに、私の尊崇おく能わなかった「七つの海の潮の香」も、「大胆沈着・傍若無人の不敵な空気」もどこかへすうと消えてしまって、かわりにそこに、「さまよえる老猶太人」らしい淋しい影が一そう拡がり、見るまに彼の全人格と身辺を占領して、この長ばなしを語りおわったとき、「大親分アンリ・アラキ」はただの見すぼらしい日本人の一お爺さんに還元していた。

眼をしょぼつかせながらべっと唾をして彼は結んだ。

『――と言ったふうにね、いまお話したような商売を始めれあ儲かること疑いなしでさあ。それというのが、巴里というところはどういうものか昔からそんなふうに思われていて、早え話が、巴里にゃあ物凄え場処があるってんで、英吉利人やめりけんなんか、汗水流して稼いだ金ではるばるそいつを見にやって来るてえくれえのもんです。だからさ、見たがるものを見せてやるために、ちょいとね、今の話のようなすげえところを拵えといて、その物欲しそうな面の外国の金持ちを集めてしこたまふんだくって一晩引っ張り廻そう――てのが、つまり、これあわたしの、長えあいだの、ま、夢でがさ。