Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

「まよいのすえは」

「迷いの末は」

宮本 百合子

Lisez 「迷いの末は」 (「まよいのすえは」) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 069 caractères · 18 écrans

Aozora Bunko

全く白鳥という人は、世間並より或はずっとよく、そして巧に享楽もしつつ、退屈げな顔つきを日常の間にも作品の中にも漂わす作家なのであろう。向うのことは何にも分らない、なりにこの人は落付いている。彼を落付かせているものがよしんば何であろうとも、彼はそれを旅券や財布とともにパリの真中でも落しっこない人なのである。

横光利一氏はそうはゆかない。向うのことは何にも分らないで白鳥のように安心も出来ないし、同時に此方のことが何にも分らないでも通用しかねるという苦しい自覚におかれた。『改造』新年号に「厨房日記」を読んだ人は、おそらく梶という名で立ちあらわれている一人物を通して作家横光の複雑な苦境と混乱とそれに何とか恰好をつけようとしてとられている身振りの貧寒さを感ぜざるを得なかったであろうと思う。

この錯雑した作品の中にも、実感のある幾つかの小さい箇処がある。例えば梶が帰朝第一日、浴衣に着換えて妻の実家の十二畳の広間にひっくりかえった時、組みあげた足の先と妻の指先とが思わず触れあった瞬間の含羞。久しぶりで自分の子供の幼い顔を打ち眺めつつ、自分の見て来た世界の実際の大きさに今更ながら驚く気持など、読者にそれなりの心持としてふれて来るところも無いことはない。