Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おいついたゆめ
追いついた夢
山本 周五郎
Lisez 追いついた夢 (おいついたゆめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 427 caractères · 41 écrans
――なにか悪い事でもするような人だったら。
おむらの云った言葉が思いだされて、覚悟をきめて来たものの、おけいはだんだん不安になるのを抑えることができなかった。
二町ほどいって右へ坂を下りた。小さな谷間といったふうな、二つの丘に囲まれたところに、その家はあった。南西へひらけた千坪ばかりの広さで、周囲に高い生垣をまわし、表側だけは黒く塗った板塀で、あまり大きくはないが両開きの門が付いていた。
「あの川はなんというか知っているかね」
門のところで和助がそう云った。土地はそこから西へ段さがりになって、松林の向うに草原がひろがり、そこにゆるやかな川の流れているのが見えた。
「あれが玉川だ、名ぐらいは知っているだろう」
「ええ、聞いたことはあるようですけれど」
「これから鮎が獲れるんだが、ここのは味がいいので名高いんだ」
川魚は嫌いですと云おうとしたが、おけいはさりげなく頷くだけにした。
門をはいると老人夫婦が出迎えた。名は吾平にとみというのだが、爺や婆やと呼べばいいそうである。かれらはまえから聞いていたのだろう、おけいのことを御新造さんと呼び、とみが先に立って家へ案内した。