Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おいついたゆめ

追いついた夢

山本 周五郎

Lisez 追いついた夢 (おいついたゆめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 427 caractères · 41 écrans

Aozora Bunko

金杉の「梅川」というのがゆきつけの舟宿であった。預けてあった包を持って舟を借り、川を下って海へ出た。和助はかなり巧みに櫓を使うことができる。海へ出ると西へ向って漕ぎながら、もう決してうしろへは振返らなかった。

「――とうとう今日という日がきた、夢のような望みだったが、とうとうその夢がおれのものになる」

独りでこう呟きながら、夢の実現と、世間に対する復讐の完成のために、彼は声をあげて喚きたいような衝動を感じた。

品川の沖で日が昇った。海の上では日光は暑い、たちまち汗がふきだした。和助は着物を脱ぎ、次には半身裸になった。強い日光と、休みなしに漕いでいるためか、頭が痛くなり、ときどき眼がかすむように思えた。

――もうひと息だ、松が見えるまで、それですべてが済むんだ。

鮫州へかかると遠く松並木が見えた。鈴ヶ森であろう、頭の痛みは時をきって強くなり、かなり烈しく痛む。そして汗をかいているのに、それが熱いのか冷たいのかはっきりしない。気分も重苦しく、胸がむかついてきた。

「ひと休みしよう、それに着替えをしてもいいじぶんだ」

和助は櫓をあげて休んだ。

日並がいいのでかなり釣舟が出ていた。