Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みちづれ
道連
豊島 与志雄
Lisez 道連 (みちづれ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 366 caractères · 37 écrans
「なぜ逃げるんだい。一緒に手をつないで崖から飛び込もうよ。もうこうなったら仕方ないから。」
後から呼びかけても、返辞もしないで逃げてゆく。その後を追って、僕は崖の上をだいぶ長い間歩いた。すると、彼はふいに立止って、僕の方を恐ろしい顔で睥みつけた。僕も喫驚して立止った。
「何だって追っかけてくるんだ。」
「だって、一緒に手をつないで崖から飛び込むつもりじゃないか。」
「馬鹿だな、君は。」
「なぜ。」
「一人じゃ飛び込めないのか。一人で飛び込めないほどなら、僕を誘わない方がいい。」
僕が文句につまってぼんやりしてると、彼はどう思ったのかいきなり崖から飛び下りようとした。それを見て僕は気がふらふらとして、無我夢中で崖から飛び下りた。ざらざらした砂の急斜面で、止度なく滑り落ちたようだったが、不思議に怪我もしないで、ひょっこりと芝草の上に落ちついた。が僕はもう立上る気力もなくて、ぼんやり其処に屈み込んでいた。男はどこへ行ったのか影形も見えなかった。
だいぶたってから気がついてみると、僕は宿屋へ行く本道の側の草原に出てるのだった。霧が晴れて月が明るく輝っていた。顧みると、飛び下りたのはほんの二間ばかりの砂の斜面だった。