Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちんじょうしょ

陳情書

西尾 正

Lisez 陳情書 (ちんじょうしょ) de 西尾 正 (にしおただし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 19 750 caractères · 38 écrans

Aozora Bunko

私は外面何気無く粧い其の戯句を繰返し眺め乍ら、今迄階下に居た眼鏡を懸けた丸髷の女も客をとるのか、と第一の質問を発して見ました。すると女の答えるには、其の眼鏡を懸けたおふささんには、既う情人が付いて居て、其の夜も其の男の来るのを待って居るとの事で有りました。此の家で馴染に成ったのか、と重ねて訊きますと、ええそうよ、今は迚も大熱々の最中よ、フリのお客なんかテンデ寄せ付けないわ、貴方、一眼惚れ?――と突込んで参りますので、いや飛んでもない、よしんば惚れた所で他人の情婦じゃ始まらない、只一寸気んなる事があったんでね、ととぼけますと、気んなる事って何あに、此方が却って気ンなるミタイダワ、と来ますので、名前はおふささんと云うんだろ、実はあの女と同じ名前の、而も顔から姿迄そっくりの女を知って居るんでね、何かい、あの人は丸髷を結って居たが、人の細君なのかい、旦那は何をして居るんだい?――とさり気無く追及して参りますと、相手は聊か此方の熱心に不審を抱いたものか、一寸の間警戒の色を示しましたが、生来がお喋りなので有りましょう、ええそうよ、お察しの通りよ、何でも御亭主って云う人が破落戸見たいな人で、小説書きなんですって、文士って駄目ね、浮気者が多くって、貴方、文士だったら御免なさい、と答えました。