Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようきなきゃく

陽気な客

山本 周五郎

Lisez 陽気な客 (ようきなきゃく) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 086 caractères · 46 écrans

Aozora Bunko

彼は初めから終りまでおれを見ようとしなかった。焦茶色のようでもあり蒼黒いようでもある痩せた顔や思わせぶりなちょび髭も、ちっぽけなちょこまかした躯つきも、なにもかも急にいやらしく狡猾にみえ、おれは馘になった落胆もあろうが、むかむか肚が立って乱暴なことを云うかするかしたくなってきた。……コーヒーぐらいおごったって大きな顔をするな、そんなぐらいの気持じゃなかったんだ。が、おれは彼を軽蔑すべき人間であると自分をなだめて、わりとしては平静に編集室へひきあげた。

――おれがおれの所有物を片付け終ったとき、廊下をこっちへ来る人の足音がした。すると社長が仲井はんと呼び止めた、つまり仲井天青なんだった。……たぶん月給を貰うんだろう。おれは椅子に掛けて、幾らか悲観めいた気分になりながら待っていたんだが、とにかく天青には訳を話さなければならないと思った。……彼はなかなか来なかった。低い声でしきりになにかぼそぼそ云っているらしいんだ。なかなか済みやしないさ、……おれは廊下のところまで立っていってみた。

――仲井天青は社長の前にかしこまっていた。両手を膝へついて頭を垂れていた。