Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのたけしとうげ
雪の武石峠
別所 梅之助
Lisez 雪の武石峠 (ゆきのたけしとうげ) de 別所 梅之助 (べっしょうめのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 818 caractères · 12 écrans
小さい川ながら頗ぶる足場がわるい。道からわりに深い川床へとおりて、すぐまた上る。込地となればいくほどもなく、麻績川は犀川に流れ入る。山清路の景は、ここにひらける。川を流す材木とむる鳶口が雪の途上によこたわっていた。さすがに差切新道よりは広い景、水の色も彼よりすぐれておる。主すむという淵の上、必ず冠り物をとるという船頭もおらず、時ならねば躑躅船もない、水は青く、しずかに流れていた。岩は冬とて膚を露わしていた。岩のかげには雪と氷とが住い、岩のおもてには灌木が赭らんでいた。橋をわたって、しばらくいって引きかえす。もう三時すこし廻った。差切新道をゆくおりも、この度は俯向きがち、あたりはお暗くなりそめた。泥濘が足をすう。
くらい中を大声あげてくる男の群五、六人、何者ぞとすれちがうおり、かれこれ互に見やれば、肩には白いもの、何匹かの兎が闇に浮ぶ。猟師だったのだ。漢詩のようなと私は思った。案内は、さっきから頻りに腹がへったと訴える、まだ食物店のある所へは出ないのだ。暇をくれというのを、暗くっておあしもあげられないよと、すかしすかし氷砂糖などやって、県道との追分までつれてきた。