Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのたけしとうげ

雪の武石峠

別所 梅之助

Lisez 雪の武石峠 (ゆきのたけしとうげ) de 別所 梅之助 (べっしょうめのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 818 caractères · 12 écrans

Aozora Bunko

宿でも八、九時間の道程といったれど、険なりとも思われぬ往復六里弱の道、何ほどの事かあらんと足をあげる。沢をいって、浅間のものの水汲むというあたりに外套をぬぎ、雪ふみしめてのぼりゆく。尾根に出ても陰鬱な空、近山のほかは見えず、渓間の黒松は雪をいただいて、足下ちかくならんでいる。M君がお正月らしいという。足あとさして、「誰か登った人があるね」といえば「この上で、いま木を切っているから、その杣でしょう」と、案内者が答える。セイシン坂すぎ、山辺みちに会する事二度、尾根をわたり、谷間に網はって、小鳥とる男にあった。すっぽりと頬かぶり、腕ぐみして、つくねんと立っていたその男が、私をみて「藁をかけねえでは、つめたかろう」という。M君も、私も、草鞋のほかに、足に藁をつけていなかったのだ。案内者がもう半分道きたろうかと尋ねると、まだだと答える。おしかぶさるような空を、私たちは望もなく進んでいった。雪の山。一時もすぎた、二時も過ぎた。夜に入っては、これまでの路に少し危くおもわれる所もあった。案内者は峠の小舎にたしかに泊れるといい、M君もとまってよさそうだったが、見わたす空に明日のよき兆しめすものは、露ないので、私はかえる方がよいと言い出した。