Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきやなぎ
雪柳
泉 鏡花
Lisez 雪柳 (ゆきやなぎ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 054 caractères · 90 écrans
熟と、ともに天井を仰いだ直槙は、その丸髷の白い顔に、鮮麗な眉を、面影に見たらしい。――熟と、しばらくして、まうつむけのように俯向いた。酔っている。
「や、あなたは庭下駄を穿いていますね。」
吃驚して私が云った。
「いっそ脱ぎましょうか。」
「跣足になる……」
「ええ。」
「覚悟はいいんですか。」
「本望ですわ。」
「一本松へ着いてから。」
「ええ一本松へついてから。」
「一緒に草葉の蛍を見ましょう。」
「是非どうぞ。」
「そこまでは脱がせません、玉散る刃を抜く時に。」
が、例の牛蒡丸の洋杖で、そいつを捻くった処は、いよいよもって魅まれものです。
――さて、その一本松です。夜目に見て、前申した故郷の松にそのままです。一体、名所の松といえば、それが二本松、三本松でも、実際また絵で見なくても、いい姿はわかるものです、暗夜の遠燈の、ほの影に、それに靄をかけた小雨なんです。
――ああ、まだあすこをごらんにならない。――実は私もその夜がはじめてで。
事情あって、その後も、あの一本松、また寺の石磴のあたりまでは参りましたけれども、石磴を上ったって松も何もありはしません。磴は横です。